秘密の花園
「それにしても、おっそい初恋だこと」
「こ、こここ、ここっここ!?」
私は気が狂ったにわとりようにコッココッコとしきりに鳴いた。
とてもじゃないが自分の口から恋だなんて単語出せやしない。
「恋でしょー。やっと三次元の男に目を向けてくれてまみちぃ嬉しいっ!!」
まみちぃは体をクニンとくねらせて、うふっと息をもらした。
いつもこうやって男を騙してるんだとその手口を垣間見たような気がした。
奴を見ていたら急に冷静になって、にわとりから人類に戻ることができた。
「…み…水瀬さんとは昨日初めてあったんだよ…?」
「バカねー。そんなの関係ないわよ。私だったら速攻アドレスきいて、今頃デートしてるわよ」
…薄々気づいてたけど相談する相手を間違えたみたい。