秘密の花園
「んで、あんた今度は何をやらかしたの?」
「やらかしたって……。ひとをトラブルメーカーみたいに言わないでよ」
「似たようなもんでしょ」
まさか、こんなタイミングでまみちぃの中での私の評価が知れるとは。
これでも食って、黙って話を聞きやがれ!!
私はえいっとまみちぃの口をパンで塞いだ。
「本当に私じゃなくて、嵐子っていう底意地の悪い女が……」
そうそう。お人形みたいな顔して中身が最低の酷い女がいたんですよ。
ちょうど食券売り場の列に並んでいる女の子に似て……。
って……ん?
「あ――――――!!」
私は椅子から立ち上がって、列に向かって勢いよく指を差した。
その先には大声で叫ばれたうえに指を差されて、不機嫌そうに眉をしかめた嵐子が立っていた。
「あんた……昨日の……」
嵐子も嵐子で美容院から追い出したのが私だということに気が付いたようだ。
まさか、まさか。
同じ大学だったとは!!
嬉しいような悲しいような!!
いや、ここであったが百年目!!
私は気合を入れるために腕まくりをすると、もぐもぐとパンを咥えているまみちぃを放置して嵐子に近づいて行った。