秘密の花園

……嵐子が私にしつこく付きまとうようになったのはそれからだ。


「私とお友達になってください!!」


ことあるごとに友達になってと強請る嵐子に返す言葉はいつも同じだ。


「……嫌だ」


TSから目を離さずに答えると、むぅっと嵐子が口を尖らせた。


オシャレ星人の友達なんて、まみちぃだけで十分だった。花園を荒らす人はこれ以上、要りません。


帰れ、帰れ。


シッシっとラウンジから追い払うように手を払うと、嵐子はガシっと腕を絡ませる。


……邪魔だ。鬱陶しい。


「私が勝ったらなんでもするってミスキャンの時に言いましたよね?」


「そうだけど……」


心の中で舌打ちをする。


覚えていやがったか。誤魔化そうと思っていたのに。


これは逃げるが勝ちだな!!


「じゃ、授業があるから!!」


「待って!!理香お姉様!!」


なんで、オシャレ星人って人を追いかけまわすのが好きかなあ!!


大学で嵐子から逃げる日々はしばらく続いた。


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