秘密の花園
「いいな~、お姉ちゃんは。私もカットモデルになりたーい」
キラキラとした目で名刺を見つめる我が妹につい言ってしまう。
「熨斗つけてくれてやるよ、こんなもん」
悲しいかな。こんなことを言ってみたものの弱味を握られている以上、そんなことはできないのだ。
サタンの呪いは未だに有効。
ジワジワと首を絞めて、身動きをとれなくしてから狩るんだ。
「それでいつ行くよー?」
「明日でいいんじゃないですか。変に間隔あけるとお姉ちゃんの性格上、絶対行きませんから」
さすが唯香。面倒なことからすぐに逃げる姉の性格をわかってるね、マイシスター。
まみちぃは「了解」と返事をすると早速予約の電話を入れ始めた。
「もうどうにでもして…」
ここまで私の意思を無視されるなんていっそ清々しい。