秘密の花園

びよういん





「お姉ちゃん、びょういん行こう」


真顔の唯香を見て、これはマジだと思った。


「ごめん、唯香。さっきのことは謝ろう。だからそれだけは勘弁して」


確かに端から見たら乙女ゲーマニアのどうしようもない女だが医者に見せるのはどうかと思うよ、お姉ちゃんは。


唯香は呆れながら私の伸びきった前髪を引っ張った。


「頭の中は変えらんなくても髪の毛くらいどうにかしてよ」


「あっ…病院じゃなくて美容院ね…」


いやん、勘違い。


ごめん、唯香。


こんな姉だけどどうかこれからも見捨てないで下さい。


お医者に見せるのは思いとどまってね。


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