秘密の花園




「てめぇ…」


事態を徐々に把握してきたサタンは私を思い切り睨みながら、自分の顔面を襲った飛来物を拾った。


そして拾うなり眉をひそめた。


「“挑戦状。(仮)”って…。なんだこれ?きったねー字だな…」


汚い字で悪かったな!!習字なんて中学校の書初め以来だったんだよ!!


って。


それはこっちに置いといてっと…。


「今日はあんたに宣戦布告をしにきたの!!」


「宣戦布告?」


バカにしたように鼻で笑ったサタンにビシッと人差し指を向ける。


よい子は真似しちゃいけないよ。


でないと、こんな社会性の乏しい人間になるからね!!


「あんたの望み通り、カットモデルでもなんでもするわ…」


雑誌でもなんでも載っけるがいいわ!!私はもう開き直りの境地に達したのよ!!


「でもその代わり…」


負けないようにキッとサタンの顔を見上げる。




< 90 / 289 >

この作品をシェア

pagetop