秘密の花園
そんな感じで適当に報告を済ませると、私は満腹の胃を抱えながらソファに寝転がった。
電源が入ったままのマイスイートハニーを開くと、『幕末戦士~恋の百花伝~』の舞台であるエドの町がパッと現れる。
これから彼らがどんなあまーいセリフを言ってくれるのかと想像するだけで涎が出そう…。
ほどなくして至福の時はやってきた。
画面にはソウイチさん。私の愛しい彼。
「君のためならなんでもするよ…」
画面の向こうのソウイチさんがウインクを飛ばす。ウインクは見事に私のハートに命中した。
「きゃー!!ソウイチさん!!」
興奮してジタバタしていると、同じくソファに座っていた唯香が呆れ顔で言った。
「お姉ちゃん…うるさい…」
「だってかっこいいんだもん!!」
マニアにはたまらない。ほとんど中毒みたいなもんだ。
そんな私に愛想をつかしたのか、唯香はふかーいため息をついて自分の部屋へとつづく階段をのぼっていった。