秘密の花園
そんなバナナ
ひとの顔を見るなり、まみちぃはケタケタと笑った。
「あらやだー。ひどい顔ね」
「お生憎様。もともとひどい顔ですから」
寝不足で今にも落ちてきそうな瞼を擦る。欠伸なんてさっきから何度したことか。
それでも眠気は定期的に襲ってくる。ゲームで徹夜のときは次の日も気分がハイになってるから眠気なんて感じたことないのに。
興味のないオシャレ談義を毎晩遅くまで聞いていればクマもできる。
「唯香が放してくれなくてさ」
「完全に操作されてるわね、あんた」
そんな唯香もまみちぃに操作されているような気がするけど。
なんかまみちぃに懐いてるんだよね…。
「雑誌に載るんだって?おめでと」
「そりゃどうも」
ほら、私の情報なんて唯香からまみちぃにだだもれだ。
個人情報が守られた試しがない。