夏の恋物語
あの後、私達はめい一杯遊んだ。
もやもやした気持ちはあったけど、
せっかくだから、その時だけ忘れる事にした。
すごく楽しくて、時間が経つのが
あっという間だった。
そして、ホテルの部屋で
奈美に今日の出来事を話した。
「はぁぁあ?何ソレ」
「な、何ソレって、告白なんじゃない?」
「麻里、祥くんはやめときなよ」
意外な言葉だった。
よかったじゃーん!
とか、
これで彼氏ゲットだね
とか、奈美の事だから
何かプラスな事を言ってくるかと思ったんだけど…
「だってさ、展開早過ぎじゃない?」
「…う゛」
「だいぶ遊んでそうだなー」
「な、何でそんなに分かんの?」
「女の扱いに慣れてそうじゃん?
しかもイケメンだからねー。
寄って来ない女は
いないんじゃないの?」
久々に奈美のまともな言葉を
聞いた気がする。