夏の恋物語
「奈美、お待たせ」
「早かったじゃん!!!」
「うん。店長が早めに上がらせてくれたんだー。あたしん家、寄るでしょ?」
「もちろん♪」
あたしの家…というか、アパートは
バイト先から歩いて10分くらい。
だから、奈美がバイト先に来た時は、
いつもアパートに寄るんだ。
プシュッ と音を立てて缶ビールを開ける。
「やっぱ冷たいビールは美味いなぁ」
「奈美はオヤジか」
「みんなこんなリアクションだよー!
麻里は大人な顔立ちして、性格も大人だからなー…」
「…老けてるって言いたいわけ?」
「違うってばー」
「あ、そうそう!あたし明日から一週間、
バイト休みにしてもらえたんだ。
だから、遊ぼ?」
「残念!ちょうど修一と海行くんだよねー」
「そっか…。じゃ、しょうがないか」
そうだよなー…
彼氏持ちは、何かと忙しいんだよなー…
「麻里も来る?」
「二人の邪魔しちゃ悪いし、いいよ」
「修一の友達も誘えば良くない?
男二人、女二人でさ!」
「えーでも…」
「そうだ!!!そうしよう!!あたし、麻里も居てくれた方が、楽しいし。ね?」
「じゃあ、そうしよっかな」
「という訳で、新しい水着を買いに行こー」
「うん!!!!」