ヒマリュウ-Ⅲ-



体を起こしたあたしに1番に気付いた舞が、受話器を耳に当てながら、声を掛けてくれる。

それに『おはよう』と返して。



――………?!



まだ働かない頭で、あることを思い出した。



『……!ま――…』



"まい"と言おうとして、電話をし始めてしまった舞に口を紡ぐ。

紡いで……『…あたし、バカじゃん?』溜め息と同時に愚痴を吐いた。



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