ヒマリュウ-Ⅲ-
『…舞、ゴメン』
ちょうど電話を切った舞に、俯きながら謝る。
…本当に、言い訳も出てこない。
あたしが言い出したのに…。
「大丈夫よ?今ので終わりだから。」
『…ゴメン、ありがとう。』
そう言って微笑んだ舞の目元には、うっすらとくまが出来ている。
時間を見れば、早朝6時。
…あれからずっと電話してたんだ。
そう思うと、尚更申し訳なくなった。
『少し寝て?まだ時間あるから。』
…今のあたしには、コレしか出来ない。