ヒマリュウ-Ⅲ-



「ありがとう」



そう言って、今まであたしが居たソファーに歩いて行く舞を、後ろ手に送りながら。



『お疲れ様』


「「桃」」


「桃さん」



未だキッチンでデザートを作っている、恭哉と冬可と坂野に声を掛ける。

そこで気付いた。一人変なコトに。



……ん?"サン"?



『…気持ち悪ぃ』



チームの下の子とかに呼ばれんなら、それはしょうがないけどさ?

…坂野には言われたくねぇよ?



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