ヒマリュウ-Ⅲ-
そして気付く。
…何故か会場が静まっていることに。
「桃」
『…冬可?』
あたしが何かしてしまったのだろうか?
不安になって冬可を見上げれば、視線の先には冬可。
…と、舞。
「まず、子供居るって知ってるヤツが少ないんじゃねぇの?」
「――…次に、ロビー来ましょうか?感動の再会は後でいいでしょう?」
よくよく見れば、あたしと二人(緋舞と龍)を交互に見て、開いた口を更に開かせている。
知らなかったっけ?記憶ないんだけど。
とりあえず、その疑問は保留にして……、
舞がキレる前にロビーへ行く方が先決。
キレたら手付けられなくなるから…。