ヒマリュウ-Ⅲ-
『…ん?あれ?…分からないぞ…』
全くと言っていいほど、レシピの内容が分からない。
…あたしって、こんなに料理出来なかったっけ?
あーでもないこーでもない、
んー…を繰り返していると。
「…おい、何やってんだ。」
いつのまにか、ふたりを寝かしに行ったはずの冬可が戻って来ていた。
…え、もうそんなに経った?!
『…う、そ…』
時計を見て絶句。
料理が一品も出来てないのに、時計の針が指している時刻は9時。