ヒマリュウ-Ⅲ-



暫く絶句したあと、はぁ…と

溜め息を吐いたのが分かった。


…うん、わかったよ。


あたしは料理、全く出来ないんだね。



「…俺がやる」


『…あたしも、それがいいと思う。』


「酒とか色々冷やしといて」


『ん。分かった』



…料理教室にでも通おうかな。


冬可の手際のよさを横目に見ながら、切にそう思った。



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