ヒマリュウ-Ⅲ-
◆最終章
◇初体験?!
『……………はっ?』
「………絶対ぇ嫌だ。」
…――坂野の一件も、一段落してゆっくり過ごしていた最近。
突然、事件…?みたいなものがおきた。
『……一言、いいですか?』
「ああ、なんだい?」
『あたしはともかく……冬可さんにはムリだと思います。』
「…は?俺にはムリ?」
『うん、ムリ。』
「それもそうだね。そうだけど…だからこそ、やらせるんだよ」
『なるほど…。』
冬可の人生で、経験するはずのなかったコト。
…まぁ、あたしも。
「…バカにすんな」
「いや、ムリだ。」
「ムリじゃねぇ。」
「じゃあ、ちゃんとやれよ?…三ヶ月間。」
「分かった。」
そんな…必要のないはずだった経験を、なぜかすることになったあたし達。
…貴重な経験として、頑張ろうと思うけど…。