ヒマリュウ-Ⅲ-
『――…失礼しました。』
変に意気投合していたふたりは放っておいて…、あたしは一足先に部屋を後にした。
向かった先は、冬可の部屋(この家で冬可が使っていた部屋)。
手には――表彰状。
『…うん、この辺でいいかな。』
あたし達の家に飾っても良かったんだけど、やっぱりこっちのがいいかなー…って。
そう思い飾った場所は、いつもまったりするソファーの丁度上の壁。
"表彰状"と言う文字
と、
"佐蔵冬可・桃 様"と言う文字。
飾ると余計に、嬉しさが増すみたいだ。