ヒマリュウ-Ⅲ-
放心状態
この言葉が今のあたしにはピッタリなくらい頭が混乱して、
脳が付いてこなかった。
『……まさか…』
頭に浮かんだひとつの疑問。
そして徐々に思い出す昨日の舞の言葉。
[…気をつけてね?]
……もしかして。
いや、でも…まさか…。
いくらそうは思っても、一度頭に浮かんだ可能性を消すにも消せないぐらい
密かな"確信"があった。
…――銀會だ、
という密かに…でも強い"確信"が。