ヒマリュウ-Ⅲ-
"確信"して初めて、熱が冷めるかのように一気に冷静になる。
…とりあえず、緋舞は傷つけられることはないだろう。
今は。
「…桃、早く―――」
『冬可。緋舞、銀會に拉致られたかも』
「………は?」
この部屋に来てどれくらいが経過したのか…なんて、全然分からないけど。
冬可が来たってことは……相当な時間が経っているんだろう。
…なんて冷静に分析することでしか、平静なんか保ってられない。