ヒマリュウ-Ⅲ-
久しぶりのケンカに、緋舞を取り返すことが目的とはいえ
かなりわくわくしてる自分もいる。
…やっぱり不良の血は、そう簡単に消えるものじゃないんだな。
――――…そして、夜8時。
「……いいか、お前ら。緋舞を傷つけたら承知しねぇかんな……?」
何故か出発の合図を任せられたあたし達。
…早速脅してどうするんだか。
底なしの殺気とオーラに、かなりの緊張感が漂う中。
『……行くぞ』
「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉお!!!!」」」」」」」
あたしの掛け声を合図に、"銀會"への溜まり場へ向かう暴走はスタートした。