ヒマリュウ-Ⅲ-



素直に喜べないのは、

多少なりともふたりの将来に不安があるからだ。



『舞』


「あ、桃!…ママ来たよ」


「あ…ママ!」


『舞、ゴメンね、ありがとう。…龍?勝手に来るなって何回言ったら分かるのかな?』



こうしていつも、面倒を見てくれてるのは舞。


大変なはずなのに、いつも龍と遊んでくれてる。



「…だって、」


「龍。」


「……!…ごめんなさい」


「次はママ達と一緒に…な?」


「わかった…」



表情一つ変えない冬可。


なんか…冬可ってお父さんみたい!



…いや、お父さんなんだけど。



スゴイ威厳がある?


そんな感じする。


…これは子供産まれてから気付いたこと。



…あたしもまだまだ頑張らなきゃなぁ。


負けてらんない!笑



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