王子様の秘密-上-
第9話
「成弥っ」
「……………」
「成弥ってば!!」
「……なに?」
ただいま成弥のイライラ絶好調です!!
無言の成弥はとても怖いです(;Д;)
「もーっ!!
なんで怒ってるの?」
「…怒ってねぇよ」
嘘だ!
ぜぇったい!
怒ってるよ!!
隣を歩く成弥からは、なんとも言えない威圧的なオーラが出ていた。
「恭平君達のこと…?」
「知らねぇ」
そういえば、恭平君達はどうしたのかな…?
帰り道まだ会ってないし…
先、帰ったのかな?
「あっ!
あとで拓哉君にお礼言っ…」
「あ゙ぁ゙?
“拓哉君”?」
「な、なに…?」
明らかに不機嫌そうな声で聞き返してきた成弥。
「もしかして…
仲悪いの?」
「悪くねーよ」
「じゃあなんで?
拓哉君良い人じゃ…」
「~っ!!
お前が拓哉の名前出すからだろ!?」
「え?」
それって…
それって…!!
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