王子様の秘密-上-




『私が好きだったのは、あくまで理想を演じてた上辺の“椿谷君”だもん』


『本当の成弥は意地悪で変態で、本当に最低な奴…
あんな奴好きじゃないも…』






「あっ!!」



もしかして…

これ聞かれてた!?



「何か心当たりあったの?」

「うん…
私、成弥のこと最低な奴で嫌いって…
成弥に聞こえてたんだと思う…」

「あぁ!
あのときの!」



栞が思い出したように言った。



そうだよ…

あのとき…


成弥に聞かれてたんだ…


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