王子様の秘密-上-



「成弥…グスッ…
傷付けちゃったかなぁ…?」

「ちょっと、陽菜っ
泣かないの!!」

「ごめ…でも…グスッ」



涙が止まらないんだよぉ~…


私が成弥を傷付けちゃった…


ごめんね、成弥ぃ~…



「泣かないの、陽菜!!
明日、椿谷にちゃんと謝りなさい。
それで大丈夫だから…ね?」

「う…うん…っ」

「がんばれ、陽菜。
泣くな泣くな」

「…栞ぃ~っ!!」



栞は、私が泣き止むまで、優しく頭を撫でてくれた。



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