王子様の秘密-上-



「陽菜…」



成弥がもう一度、私の名前を呼んだ。


成弥…

なんで、そんなに切なそうな顔をするの…?



「…いいよ」



成弥に“好き”と言う感情があったかなんて分からない。

でも、私は成弥を許したんだ。





成弥の顔が近付いて来る…


そして…


成弥の唇と私の唇が触れた。



まるで、壊れ物を扱うかのように…


とても、優しかったんだ…




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