王子様の秘密-上-



「じゃあな」

「うん、バイバイ…っ」

「泣くなよ」

「だってぇ~…」

「バーカ」



成弥に頭をぽんぽんと叩かれた。

そして、優しい笑みを残して、成弥は部屋を出て行った。



初めて来たときと同じくらい、いや、それ以上に空っぽになった部屋を見回した。




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