王子様の秘密-上-
初めからこんな奴だった。
今では、そう思えないこともない。
あ…
そういえば、敬語減ってきた…かも。
なんか、さっきのあってから距離が近付いた気がする…
もしかして…
いや、気のせいだよ!!
自問自答をする私を見て、ニヤニヤする成弥君。
「なにそれ百面相?」
「失礼なっ」
「陽菜」
「な、なに!?」
ドキ…
急に名前を呼ぶから…
…もう、ずるい。
「お前…」
何か言おうとした成弥君の言葉を遮り、玄関のドアが開く音がした。
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