王子様の秘密-上-




…ん?

陽菜、電話でもしてんのか?


隣の部屋から話し声のようなものが聞こえた。

音楽がかかっていて、よく聞こえない。


…み?


何か言ってる。

しだいに声が大きくなってる気がした。



“成弥”


確かにそう言った。


電話にしちゃ、声大きすぎやしないか?


ちょっと様子見に行くか…



俺はだるい体を起こし、部屋のドアを開けて、隣の陽菜の部屋に行った。



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