王子様の秘密-上-
第5話
「お、おはようございまーす」
「おはよ、陽菜ちゃん」
「おはよう、昨日はよく眠れた?」
「はいっ!
おかげさまで、ありがとうございました!」
昨日は、すごいハプニングがあって…
私は夕食のときに、向かい側に座っていた成弥の顔が見れなかった。
成弥のお兄さん…大介さんは、本当に反省していて、何回も謝られた。
そして、気まずくて、お風呂借りた後、すぐ寝ちゃったんだっけ…
「陽菜ちゃん」
「はい?」
「よかったら、三人起こして来てくれないかしら…」
「あっ分かりました!」
「ありがとう、助かるわ」
居候させてもらってる身だし、これくらいしなきゃね!
気合いを入れて、階段を上がった。
「まずは優太君…
失礼しまーす…」
ガチャ
うわっ
…なんか、散らかり度がすごいんだけど!
ふふっ男の子なんだな…
歩ける場所を探して、優太君の寝ているベッドまで辿り着けた。
「ゆ、優太く~ん?
優太君、朝だよ!起きて!」
「…え…?
…だ…うわっ陽菜姉ちゃん!?」
あまりの驚き方に、私まで驚いてしまった。
「勝手に入っちゃってごめんね…」
「あ、うん…
ありがとう、姉ちゃん…」
きゃーっ
かわいいーっ!!
顔を赤くして照れている優太君。
かわいい!!
思わずハグしそうになったけど、昨日の成弥の言ったことを思い出して抑えた。
だめだ!
優太君が困っちゃう!
「じゃあ、あと下りてきてね?」
「あっうん」
さぁ、次は…
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