王子様の秘密-上-



成弥のバカ!!

変態!!

アホ!!

エロ!!


もう嫌いっ!!



歯を磨いていると、洗面所に大介さんが来た。



「あっ、おはよう」

「おはようございます!」

「昨日は本当にごめんね」

「あっ大丈夫です!
気にしないでくださ…え?
腰、どうかしたんですか?」

「え?」



大介さんがさすっていた腰が気になった。


まさか、ギックリ腰?



「あぁー…
朝ね、成弥に蹴られてさぁ。
サッカー部の足に蹴られたらたんないよ」

「えぇ!?
大丈夫ですか!?
湿布は…」

「大丈夫、大丈夫。
それより、陽菜ちゃん…」

「はい?」



私に向かって両手を広げる大介さん。



「?」

「おはようのハグでも…ぐっ」

「あぁ、俺がおはようのハグしてやろっか?
変態兄貴」

「成弥!?」



成弥、さっき大介さんの腰蹴ったよね!?

大介さん痛がってるのに…!!



「成弥!!
蹴ることないじゃん!!
大介さんに謝りなよ!!」

「…なんで?
朝から変態野郎が」



いやいや!

自分も充分変態野郎です!



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