王子様の秘密-上-
迷っているときに、背後から明るい声が聞こえた。
「おーす、成弥ーっ」
「恭平…」
え?誰?知り合い?
私が振り返ると、目をぱちくりさせて驚く成弥の友人(たぶん)がいた。
「え!?嘘!?
なんで桜木ちゃん!?」
「へ?」
私の知り合い?
全然記憶にない…
「あっ、成弥の友達の高峰 恭平と言います!
よかったら友達になってください!」
「あっ、桜木 陽菜です。
こちらこそ、友達になってください」
恭平君は、和やかな顔をしていた。
私も和やかになるぅ~…
「何してんだ?
アホっ面二人」
「なっアホ!?」
「おい、成弥!
俺はともかく、桜木ちゃんに……え?」
再び驚いた顔で私を見る恭平君。
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