王子様の秘密-上-



「その…な、成弥とは…?」

「へ?」

「どういった関係で?」

「……………」



私は、チラッと成弥を見た。

成弥も私を見ていて、互いの視線がぶつかった。



「ご自由に。
俺には何の影響もありませんので」

「そんな!
他人事すぎる!
ひどいよ!」

「しょせん他人だろ、俺ら」

「あーっ!!!!
だから、二人して俺の質問無視すんなよ!!」

「ごめんなさい」

「……………」



私達は互いを睨んだ。



「成弥、俺に隠し事すんのか?
長年のダチだろ」

「俺じゃなく、陽菜に聞けよ」

「ひっ、“陽菜”!?
桜木ちゃん、成弥に何されたの!?」



慌てたような、怒ってるような言い方で、恭平君は私に聞いた。



「何されたって…
バカバカ言われて…
あっ、下着見られた!
あと、ベッドに無理やり…」

「おい、バカっ
何言って…」

「ほらまたバカって言う!」

「…成弥、お前、桜木ちゃん襲ったのか!?
最低な奴だな」

「だから、違ぇって!!
陽菜、お前言い方悪いんだよ!!」

「だって、本当のことじゃん!
バカ成弥!変態!」

「そうだ!
成弥のバカ、変態…ってぇ!」



成弥が恭平君の頭を叩いた。



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