王子様の秘密-上-
「恭平君は、成弥の大切な友達でしょ?」
「どうだか…」
「友達なの!」
「…何でお前が断言すんだよ」
「だって…」
見てれば分かる、し…
…たぶん。
「でも、栞には言うからね!」
「勝手にしろよ。
どうなっても俺は助けてやらねぇからな」
「べっ別に良いよ!
成弥なんかに助けてもらわなくても!」
「俺“なんか”?」
「…そ、そうだよ!
恭平君に失礼すぎる成弥なんか嫌いなんだから!」
バカ!と言って、私はリビングを出て行った。
夕食も終わり、行く場所がなかったので、自分の部屋に行くことにした。
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