王子様の秘密-上-



「私の出張の間、陽菜は椿谷さんの家に居候するのよ?」

「は…はい!?」

「椿谷さん、3人とも男の子だから女の子が欲しいって…
お母さん女の子一人にするなんて心配だし…」

「だから…?」

「お母さんの出張の間、陽菜は椿谷さん宅でお世話になるのよ。
絶対さっきみたいに吹き出したりしないのよ」

「え…えええぇぇぇ!!?」

「うるさい。
もう承諾しちゃったんだから、無理よ」



嘘うそうそっ!?

私が居候!?

椿谷君の家に!?


ていうか…



「お母さん、椿谷君のお母さんと知り合いだったの?」

「知らなかった?
親友だったのよ、今もだけど」



笑いながら言うお母さん…


親友とか、さっぱり知らなかったよ!!

椿谷君と意外な接点があったことにショックなような、嬉しいような…


でも、普段の私を見せるなんて死んでも無理!!



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