王子様の秘密-上-



昼休みを告げるチャイムが鳴った。

ちょうど4時限目が自習だったため、私はすぐに席を立った。



「栞っ
私ちょっと用事あるから、先に食べててくれる?」

「あ、うん。
ごゆっくり~」



私に向かってヒラヒラと手を振る栞を見て、私は教室を飛び出すように出て行った。


だって、早くしないと…

逃げられちゃうんだもん!!


まさかこのとき、栞が私を怪しんで見ていた、なんて気付きもしなかったー…




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