王子様の秘密-上-
「桜木 陽菜、おもしれぇー!!」
「見た目と中身まじツボ!!」
「あ、の…?」
「「成弥が構う理由分かる!!」」
初対面、ですよね…?
いきなり呼び捨て?
困る私を見て、恭平君が言った。
「こっちが久藤 賢。
そっちが久藤 廉。
有名なんだけど、知らない?
この双子」
「双子!?
やっぱり、息ぴったりだなぁとは思ったけど…」
「桜木ちゃん…」
「え?
私、変なこと言っちゃった!?
ごめんなさいっ!!」
私が話す度に沸き上がる笑い。
私は、からかわれているのだろうか…
「だから言ったろ」
「?」
今まで黙っていた成弥が口を開いた。
「恭平に言うなら、こいつらにも言わなきゃいけねぇんだよ」
「「「何を?」」」
恭平君、賢君、廉君が興味津々に聞いた。
「別に良いじゃん、友達なんだったら…」
「めんどくせぇ…
友達だからって隠してもいいだろ?」
「ダメだよ!
そんな裏切るようなことしちゃ!」
「「「かーわいい♪」」」
「てめぇらは、さっきからうるせぇよ!!」
…もう何が何だか分かんない…
頭がいっぱいでパンクしそう…
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