王子様の秘密-上-



「桜木 陽菜、おもしれぇー!!」

「見た目と中身まじツボ!!」

「あ、の…?」

「「成弥が構う理由分かる!!」」



初対面、ですよね…?

いきなり呼び捨て?


困る私を見て、恭平君が言った。



「こっちが久藤 賢。
そっちが久藤 廉。
有名なんだけど、知らない?
この双子」

「双子!?
やっぱり、息ぴったりだなぁとは思ったけど…」

「桜木ちゃん…」

「え?
私、変なこと言っちゃった!?
ごめんなさいっ!!」



私が話す度に沸き上がる笑い。


私は、からかわれているのだろうか…



「だから言ったろ」

「?」



今まで黙っていた成弥が口を開いた。



「恭平に言うなら、こいつらにも言わなきゃいけねぇんだよ」

「「「何を?」」」



恭平君、賢君、廉君が興味津々に聞いた。



「別に良いじゃん、友達なんだったら…」

「めんどくせぇ…
友達だからって隠してもいいだろ?」

「ダメだよ!
そんな裏切るようなことしちゃ!」

「「「かーわいい♪」」」

「てめぇらは、さっきからうるせぇよ!!」



…もう何が何だか分かんない…

頭がいっぱいでパンクしそう…



,
< 77 / 175 >

この作品をシェア

pagetop