HAPPY⇒DAYS ~甘い恋愛~

 …巧の心の傷に気がついたのは夏休み前。




 大きな休みを目前にしたあたし達は浮かれて、盛り上がりまくってた。

 クラスのなかには、


「もーいーくつねーるーと、なーつーやーすーみー♪」



 なんて、子供みたいにはしゃぐ人だっていた。



 そんな中、巧の様子は確実におかしくなっていた。



「…希チャン…」

「蒼依、鈍感なあんたも気づいてる??」

「うん、気づいてる。
 一言余計だよ…」

「やっばり、気づいてたか…
 でも本当に鈍感だよ…」

「おかしいよね、最近。
 だからそれいらないって…」




 …漫才しながらも、あたし達は巧の様子が気になる。



 何がおかしいって、



 …何かに取り付かれてるみたいな、

 表情とか、目つきとかオーラとか…



「巧、どうしちゃったの…??」


「最近、蒼依にもかまってこないしね…」


「うん…」




 何だか、巧が巧じゃないみたい。


 …心配だな…

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