お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
うわー

うわー

うわぁー

俺、逞とキスしちゃったよ。

心臓の音やべぇ。

止まれっ!!

あ、いや、静まれ心臓っ!!


逞は、というと

うん。と、何かに納得したように頷き

「いけるな。」

と、呟いていた。


何がいけんだよ……?


次の瞬間、俺がやっとの思いで落ち着かせた心臓の鼓動が、逞の一言でまたうるさくなってしまうのである。


「なぁ」

唇が触れ合ってから、初めての会話。

「ん?」

俺はちょっと恥ずかしながらも、返事をした。


「……」

何も喋らない逞。

ん?どうしたんだ?

俺はちょっと不安に思って、ベッドに座ってる逞の側まで行った。

「?……逞?」

手を伸ばそうとした、その時。

いきなり、逞に腕を捕まれ、引っ張られ……?


「へ?」

なんか、何ていうか……

俺、押し倒されてねぇ!?


「ちょっ……逞?何の冗談……」

でも、逞の目は真剣そのものだった。

そして、さっきと同じように、逞の瞳は俺を捕らえて逃がそうとしなかった。
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