お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
ドキッ……

ドクンッ……

また、心臓の鼓動が高鳴り始めた。


「智……」

低く掠れた甘い声。

あれ?逞の声って、こんなにエロかったっけ!?

「た、くま……」

緊張して、若干声が裏返る。


「俺と付き合えよ。」

あっさりした感じで言う逞。

「ど……どこにでしょう?」

と、俺が言うと

そっちの《付き合う》じゃねぇ。《恋人》って意味だ。

と、逞さん……


恋人?
俺と逞が?

嬉しい……凄い嬉しいけど……


「お前、女の子好きじゃん……俺みたいな男じゃなくても、可愛い女の子たくさんいるじゃん……」

どうしても、信じられなかった。

だって、逞は人気者で女好きだし……


はぁ……

と、逞がため息をつく。

「何?お前、俺の事信じられねぇの?」

違う!

そう、言おうとしたが、グッと言葉を奥に飲み込んだ。

「信じたいけど……信じらんねぇんだもん……」

か細く、消えそうな声で呟く俺に

逞はただ黙って優しく抱き締めた。
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