お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
「まさか、キスで気絶するなんて……」

自分の膝を枕代わりにし、俺の頭を静かに撫でる逞が言った。

俺だって

まさか、意識失っちゃうとは思ってなかったよ!!


それに、気絶しちゃったのは

「お前が、舌入れてくんのが、悪いんじゃねぇか!!」


顔を赤くして、叫ぶと


「はいはい。俺のせいです。でも……」

俺の耳に口を近付けてきて

「こんなんで、気絶しちゃってたら、何時までも先には進めないだろ?まぁ、そーゆー智も可愛いけど。」


と、囁く。

途端に顔から全身へ、熱を持つ身体。


あぁ、無駄にエロいコイツの声を、何とかしてほしい。

じゃないと、ドキドキし過ぎて、心臓がいくつあっても足らないよ……

なんて、思いながらも

俺は逞の頭を思い切り叩き

「そーゆー事を耳元で言うなっ!!」

と、言った。

従わないと、ケーキなしな。

と、脅して。


その後、逞はケーキが食べたかったのか、何も言わずおとなしくしていた。

なんか、手のかかる犬みたいで、可愛かった。

あ、逞は犬じゃなくて、狼か。
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