お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
「俺、アイツ嫌い……」

ボソッと逞が呟く。

あぁ、そういえば昔から嫌ってたよな……



ーピーンポーン♪

っ!?

不意に鳴ったインターホン。


「……」

「……」

俺達は、顔を見合わした。


まさか、なぁ?


母さんはさっき買い物に行って、今は俺達しかいない。


「ちょっと放置してみる?」

と、逞が言ったから

もし、何か用事のある人だったらなぁ……

とかは、思ったが

俺は

「うん……」

と、頷いた。



また、暫くして

ーピーンポーン……

と、インターホンが鳴った。


やっぱり、近所の人が母さんに用事があって来たのかな?

俺は、一階に降りて玄関の鍵を開けるため、立ち上がった……その時。


ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン……


連打されるインターホン。


俺達はまたお互いの顔を見合わした。

アイツだ……

こんな事をするのは、絶対にアイツしかない。


帰ってきたんだ。疾風が……

逞も、俺が思っている事に気が付いたのか、嫌な顔をしながら頷いた。


そして、俺達はこれ以上インターホンを鳴らされたら近所迷惑だからと、玄関の鍵を開けるため、一階へ降りた。
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