お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
ーピンポーン……

インターホンが鳴る。


俺はリビングにいたから、すぐに玄関に向かった。


「智ちゃん?いるー?」

疾風の声だ。

俺はドアを開けた。


「えへへ、来ちゃった!……迷惑だった?」

可愛い笑顔で、そう言う疾風。

俺が

「いや、別に迷惑ではないよ。」

と、言うと

「じゃあ、入ってもいいよね?お邪魔しまーす!」

と、半ば強引に家の中に上がり込んできた。

えっ……ちょ、と……



「智ちゃんと二人きりで話すの久々だね!何時もは、邪魔者がいたから……」

と、言う疾風。

いや、正直言うと、お前の方が邪魔者なんだけど……

「俺の智ちゃんなのに、盗むなんて本当に最低な奴だよ。ねぇ?智ちゃん。本当は俺の事の方が好きだよね?アイツがしつこかったから、しょうがなく付き合ってあげてただけなんでしょ?」

俺の目を見つめて、そぅ聞く疾風。

泣かせるかも知れない。

疾風の涙にはいつも弱い。

でも、言わないと。
俺の本当の気持ちを。
ちゃんと伝えないと。

「ごめん……俺、本当に逞が好きなんだ。昔から……ずっと好きだったんだ……」

驚いた顔で目を見開く疾風。

「アイツの方が……本当に良いの?アイツが……好きなの?」

震える声で、もう一度俺に尋ねる疾風。

俺は黙って頷いた。



「っ……嘘だ!!」
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