お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
互いの舌が絡み合う。

俺は

ドキドキして

頭がふわふわして

何にも考えられなくなった。


「智、可愛い……」

唇が離れる。

俺と逞の唇から、銀色の糸がはり、プツンと切れた。

それが、凄く恥ずかしくて、俺は真っ赤にしながら、顔を背ける。


「智……」

逞が、優しく囁いて

俺の頬を触れた。

互いの目と目があう。


えっ?

もしかして……ついに!?

ど、どうしよう。

まだ、心の準備がっ!



ーピンポーン。
ピンポンピンポンピンポーン!

連打されるインターホン。

ダダダダダッ!

バタンッ!

「智ちゃーん!さっきはごめんね!俺、反省したよ!」

勢いよく、泣きじゃくりながら疾風が部屋に飛び込んできた。


部屋には、ベッドでイチャついてる?俺と逞……


「「「……あ。」」」

三人の最初の反応は同じだった。


「疾風!えっと……これは……「見て分かんない?俺達、ラブラブ中なんだけど。」

俺が全部言い終わんないうちに、逞が俺を抱き締めて、割り込んできた。


疾風は一瞬険しい顔をしたが、一つため息をついて

「ラブラブ中のところ、邪魔してすいませんでしたー!でも、そういう時は普通鍵掛けるよね?」

と、言って鼻で笑った。


うぅ……仰る通りです。


「智ちゃん。」

それから、俺の側まで来て、優しく笑って

「悔しいけど、智ちゃんには逞さんがお似合いみたいだ。」

と、言ってくれた。

その後

「智ちゃん泣かしたら、呪うから。」

と、逞に言っていた。

てか、呪うからって……

なんか、疾風なら出来そうな気がする。
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