お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
え?好き?
先輩が、俺を……?

そんなの……

「嘘だ。先輩は、年上の男が好きなんだろ?俺を好きだなんて……絶対に嘘だ!」

ぎゅっ……

先輩の薫りに包まれる。

抱き締められて……る?

「確かに、年上の男が好きだよ。純粋でこっちの世界の住人じゃない年上の男を誘惑して落とすのが、たまらなく好きだ。年下なんて、興味がないって思ってた。でも、お前だけは……なんか、違うんだよ。」

……俺は、違う……?

「智と逞を苦しそうな目で見つめるお前を見て、どうしてかお前の頭を、智じゃなく俺でいっぱいにしてやろうと思った。お前に触れたい……キス、したい。って思ったんだ。」

だから、キスしたんだよって、先輩が俺に囁いた。

嘘……

本当に先輩、俺の事

好きなの?

どうしよう……
嬉しい、なんて……思ってしまう。
身体中が、熱い。
心臓の音が激しい……
辛い……苦しい……

自分が自分じゃないみたいだ……

俺は、熱っぽい瞳で、先輩を見つめ

何度も、何度も……

「俺が、好きならキスして……?」

と、囁いた。

先輩は、返事の代わりに何度も、何度も

熱いキスをくれた。
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