お前、自分が何言ってるのか分かってるの?【BL】
二度の暴動?を起こした俺は、まるで囚人のように、逞に腕を掴まれていた。

…どうせなら、恋人繋ぎが良いのに…

なんて思いながら、俺が睨む視線の先には

肩に腕をまわして、いかにも恋人っていう風に、堂々と歩く奏多と、奏多に腕をまわされて、ちょっと恥ずかしそうに歩く疾風がいた。


…俺が止めに入れないからって、いい気になりやがって!
覚えてろよ!!奏多!
どうせ何時もの暇潰しなんだろ!?
暇潰しに、俺の大事な疾風を選ぶな!!

大体、疾風も疾風だぞ?
何で、嫌がらないんだ!!

ま…まさか、疾風…

奏多の事を!?
ダメだ!お兄ちゃんは許しませんよ!!



この時、逞が俺に話しかけていた事も

俺が、疾風の事ばかり気にかけて、逞がちょっと(いや、かなり)不機嫌になっていた事も

全く気付いてはいなかった。


まさか…
あんな所であんな事されるなんて…
俺は、この時微塵も思っていなかった。

< 78 / 80 >

この作品をシェア

pagetop