薔薇の棘と黒いかまきり【短編】
サンタクロース
朝になって、私は目を覚ました。
むくりと起き上がって枕元をみると、かまきりも起き上がった。
「お、薔薇の姫、みてごらん。サンタクロースが来たようだよ」
みてみると、そこには冬の植物を編んでつくってある腕輪があった。
「きれい……」
「よかったね薔薇の姫」
「ありがとうかまきり……」
「私にお礼をいうのは違うだろう。サンタクロースにいいなさいな」
私は笑ってありがとうと言った。
小さなサンタクロースに向かって。