運命
「…どうして?」
 
委員長は急な問い掛けに驚いて、
 
思わずビクッとした。
 
「え?」
 
「どうして委員長が僕の昔の事を知ってるの」
 
鈍い委員長に少しイラついたのか瑠茄の言葉は棒読み。
 
「どうしてって………」
 
委員長は間を開けた。
 
…無駄に長く。
 
「…知りたい?」
 
「早く言え」
 
冷静でナイフの用に鋭い瑠茄の言葉にグサッとくる委員長。
 
「相変わらずだな。男に冷たいところも変わってない」
 
聞こえないように言ったつもりだったが聞こえていたらしく、
 
瑠茄の鋭い眼光が委員長を貫く。
 
「はいはい。…神風と俺が同じ幼稚園だったからだよ」
 
「…………。」
 
最初、無駄に長く間を開けたせいで空気は少し重くなった。
< 6 / 17 >

この作品をシェア

pagetop