妖魔04~聖域~
「何だろう、これ」
自分でも何が起こったのか解りませんでした。
解っているのは、男を助けられた事実だけ。
「助かったよ。良かったね」
姉は尻餅をついている男を助けようと手を差し伸べます。
しかし、命が助かった安堵はなく、相手を畏怖するような悪魔を見る目つきがあります。
「う、うわあああああ!魔女だ!」
「え?」
姉のコメカミに当たったのは石。
そこから、姉の悲しみをたたえるように血が流れてきます。
男が姉へと投げつけた物だったのです。
すぐに事は大きくなり、彼女を村人が取り囲んで浴びせかけるのは罵詈雑言。
「魔女だ。あの美貌も悪魔によるものだ」
「そうよね。おかしいと思ったもの。男を騙せるように悪魔に頼んだのよ」
「魔女は決して許してはならない。この世から追放しなくてはならない」
「そうだ!魔女なんか火炙りにしてしまえばいい!」
魔女狩りが流行っていた時代。
魔女は人に害を与える存在として処罰されるべきだと認識されていました。
だから、村人は人であろうと魔女を狩ることは当たり前だと思っていたのです。
村人が姉に詰め寄ろうとしていた時、妹が村人を飛び越えて姉の下へとたどり着きます。
「あんたも、アンタ達も、色々と姉さんに助けてもらったのに、何よそれ!」
妹は心配で影から姉のことを見守っていたのでした。
しかし、少し目を放した隙に大惨事が巻き起こっていました。
「魔女と一緒にいるということは、こいつも黒だ。一緒に火炙りにしてしまえばいい」
自分でも何が起こったのか解りませんでした。
解っているのは、男を助けられた事実だけ。
「助かったよ。良かったね」
姉は尻餅をついている男を助けようと手を差し伸べます。
しかし、命が助かった安堵はなく、相手を畏怖するような悪魔を見る目つきがあります。
「う、うわあああああ!魔女だ!」
「え?」
姉のコメカミに当たったのは石。
そこから、姉の悲しみをたたえるように血が流れてきます。
男が姉へと投げつけた物だったのです。
すぐに事は大きくなり、彼女を村人が取り囲んで浴びせかけるのは罵詈雑言。
「魔女だ。あの美貌も悪魔によるものだ」
「そうよね。おかしいと思ったもの。男を騙せるように悪魔に頼んだのよ」
「魔女は決して許してはならない。この世から追放しなくてはならない」
「そうだ!魔女なんか火炙りにしてしまえばいい!」
魔女狩りが流行っていた時代。
魔女は人に害を与える存在として処罰されるべきだと認識されていました。
だから、村人は人であろうと魔女を狩ることは当たり前だと思っていたのです。
村人が姉に詰め寄ろうとしていた時、妹が村人を飛び越えて姉の下へとたどり着きます。
「あんたも、アンタ達も、色々と姉さんに助けてもらったのに、何よそれ!」
妹は心配で影から姉のことを見守っていたのでした。
しかし、少し目を放した隙に大惨事が巻き起こっていました。
「魔女と一緒にいるということは、こいつも黒だ。一緒に火炙りにしてしまえばいい」