妖魔04~聖域~

単騎特攻

俺とお吟さん、ラインとナンバー01が一つの部屋に集まっている。

ロベリアは別室で待機している。

ラインの語りと同時にナンバー01が紙芝居を出して解りやすく話を進める。

今は箱の中へと仕舞い込まれている。

しかし、妖魔というだけで、過酷な時代があったなんてな。

現代のように、人間と同じ扱いは受けられなかったのか。

「楽しめたかね?」

「楽しい気分になれるなら、頭のネジが外れてるぜ」

俺の中では陰惨なムードが漂っている。

「君が知りたかったことだろう?もっと喜びたまえ」

「人の不幸を喜べやしない」

妹は本当に良かったのか。

ロベリアと一緒に行きたかっただろうに。

しかし、妹は苦渋の決断をしたのだ。

一人残していきたくなくても、やるしかなかった。

「気になることが二つ、三つある」

「何かね?」

「ラインは人間か?それとも妖魔か?」

本人に直接、聞きたくなった。

「探求者。そして、悪魔たる資格を持つ男」

話の中で、昔というところ永遠ともいえるくらい、長生きをしていることは解った。

悪魔とは何なのだろうか。

しかし、ラインは全てを語る事はないだろう。

悪魔が自分の秘密をひけらかしたりはしない。
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